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諫拓に適する野菜栽培  -中華料理向け 加工・業務用に期待-

2011年(平成23年)9月4日

諫早湾干拓地では環境に負荷をかけない大規模畑作農業が行われている。生産される野菜は、青果用はもちろん、加工・業務用としての需要も多く、バレイショ、タマネギ、レタスなど約30品目の野菜が栽培されている。

干拓地の野菜は豊富な日照、寒暖の差の大きい気象条件、ミネラル分豊かな土壌、豊富なかんがい用水により、甘く、緻密で風味豊かに育つ。その反面、粘土質の土壌は扱いづらい上、夏の暑さと冬の寒さは厳しく、干拓地に適応した栽培が必要とされる。農林技術開発センター干拓営農研究部門では、干拓地に適する加工・業務用野菜の研究に取り組んでおり、その中から現在注目の新規品目を紹介する。

鮮やかなヒスイ色

「ステムレタス」はレタスの仲間で、一般的には加工された「山くらげ」として知られている。中国から乾物として輸入され、国産は少ない。茎を食用とし、独特の食感とヒスイ色の鮮やかな色が特徴。癖のない味で、さまざまな味付け、調理をして食べることができる。干拓地では8月下旬に種をまく作り方で、種まき後、生育日数76日で茎の重さが700g、茎の長さが70cm前後となり、10a当たり4t程度の収量が得られる。

球形に肥大する茎

「コールラビ」はキャベツの仲間で、球形に肥大する茎を食べる。ヨーロッパや中国ではサラダ、漬物、煮込み、炒め料理に使われており、食味食感はブロッコリーの茎に似ている。干拓地では7月下旬から8月下旬に種をまく作り方で、種まき後90日で重さ500gになる。

「生」は癖のない味

「ザーサイ(搾菜)」は中国野菜でカラシナの仲間。一般的には漬物加工されたものだが、生の「ザーサイ」も食感が良く、癖の無い味でサラダや炒め物などの料理にも適する。干拓地では9月に種をまく作り方で、種まき後生育日数95日以降で茎の重さが600gに達する。

いずれも一般消費者には馴染みの薄い。だが、長崎には、ちゃんぽん、皿うどんといった名物の中華料理がある。ぜひこれらの野菜が長崎の新しい特産品として活用され、加工・業務用はもちろん、家庭でも消費される野菜となることを期待する。干拓産の新しい野菜が長崎を活性化し、長崎の食文化をより豊かにできるよう、干拓営農研究部門は干拓営農者、関係機関と一体となって取り組んでいきたい。

   

    

(長崎県農林技術開発センター干拓営農研究部門 主任研究員 松岡寛智)