赤肉ばれいしょ加工品開発 美しい赤みや風味を保持
2011年(平成23年)7月3日
農林技術開発センター馬鈴薯研究室が育成した赤肉ばれいしょ品種の一つ「西海31号」。暖地栽培に適した初の赤肉ばれいしょで、全国農業協同組合連合会が「ドラゴンレッド」の名称で商標登録している。
表皮と肉部にアントシアニンと呼ばれる赤い色素が含まれており、抗酸化や抗インフルエンザなどの機能があるのが特徴。でんぷん価も14%と従来の品種(10%前後)よりも高く油加工に適しており、ポテトチップやフライドポテトなどの加工原料としても期待されている。
そこで、食品加工研究室では、「西海31号」を加工原料に、最大の特徴であるアントシアニンの赤い色調を保持した乾燥技術の開発や、県内食品企業と連携して加工品の開発を行っているので紹介する。
【ドラム乾燥を採用】
蒸した「西海31号」をドラム乾燥することで、熱風や凍結による乾燥とくらべて赤みの強いフレーク状の乾燥物を製造できることが分かった(グラフ参照)。ドラム乾燥とは、加熱された二つのドラムではさむことにより、水分を蒸発させてフィルム、またはフレーク状に乾燥させる方法。この技術により、美しい赤みやばれいしょ本来の風味を保持したままで、イタリアのパスタ料理で有名なニョッキやクッキーなどの加工品としての利用が期待される。
【商品化の取り組み】
県内の食品企業と協力して、「西海31号」の冷凍ペーストを製品化し、現在、県内のホテルやレストランなどを中心にテスト販売を行っている。また、複数の県内企業と連携して焼酎や菓子、麺なども試作しており、有望なものについては今後、製品化を目指す。
もちもちとした食感を楽しんで
「西海31号」は、今春から県南、県央地域などで生産が始まった。直売所などでは「ドラゴンレッド」として販売が開始されているので、きれいな赤色と、もちもちとした食感を楽しんでほしい。
家庭でできるお菓子や料理のレシピも農林技術開発センターのホームページに掲載している。長崎生まれの「ドラゴンレッド」をぜひ味わってほしい。


「西海31号(ドラゴンレッド)」(左)とドラム乾燥物

(長崎県農林技術開発センター食品加工研究室 主任研究員 M邊薫)



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