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沿 革

昭和13年10月  業務開始
       16年10月  畜産練習生の養成開始
       33年 4月  家畜人工授精業務を開始
       45年10月  肉用牛の凍結精液生産開始
       46年 3月  事務所本館新築移転
       51年 4月  凍結精液全面切替
       55年 5月  県有種雄牛の集中管理開始
    平成 2年10月  超音波生体肉質測定装置(スーパーアイミート)の導入
        3年 4月  優良肉用牛生産情報システムの整備開始
                (コンピューターによる肉牛情報集中管理)
        5年 4月  スーパーサイヤー造成事業を開始
                 (受精卵移植を種雄牛造成に活用)
        9年 4月  肉用牛改良センターに名称変更
       10年 4月  受精卵処理業務開始(供卵牛繋養開始)
       11年 1月  家畜DNA育種手法実用化事業を開始
       18年 4月  現場後代検定へ移行(検定開始)


変 遷

 長崎県は多くの半島と離島から形成され、和牛は役用として活躍していた時代から、平坦地の少ない本地域の立地条件に適し、地域農業と密接な関わり合いを持っていた。時代の変革と共にその目的が肉用となった今日も、肉用牛は本県の重要な基幹作目の一つとして位置づけられている。また、本県は地理的にも古来より大陸文化との関わりが大きく、県内の島々がその和牛遺伝子の継承に深く関わって来たことも一つの特色と言えるであろう。
  明治30年代後半から大正時代にかけて全国的に外来種との交雑が進められ、本県もその例に違わず早熟・大型化を図るため雑種生産が行われた。その後、品種固定を図るため鳥取県産種雄牛の導入と県産種雄牛の造成を同時に行いながら改良が進められ、昭和初期に登録制度が採用されるに至った。
県は昭和11年に田平町と昭和16年に福江市に種畜場を設置し、県産種雄牛の育成・譲渡を開始した。その後、昭和27年から人工授精技術が普及し、昭和33年には壱岐家畜保健衛生所にも種雄牛を配置して、県内3カ所で県有種雄牛の管理を行いながら、効率的活用を図ってきた。また、昭和55年には精液の凍結保存技術の進展に伴い、平戸種畜場(現肉用牛改良センタ−)での一括集中管理へと移行し、より効率的な精液供給体制の確立を図り、肉用牛の改良を推進してきた。
  本県の肉用牛改良の歴史を見ると、明治30年頃からの全国的な外来種交雑生産時代以後、昭和19年に「黒毛和種」として品種固定されるまでの間、発育・体積の向上と早熟・早肥性を目標として、主に鳥取県産種雄牛の導入により改良が行われ(一部岡山県、兵庫県産)、その傾向は昭和46年頃まで続けられた。戦後以降、本県で利用された主な鳥取県産種雄牛は、平戸地域(県北一帯)で常磐繁栄二(六十六高山系;黒1602)、森田(光竜系;黒7100)、片山(気高系;高343)、公納(気高系;高268)、大鵬(気高系;高345)。壱岐地域で第5菊春(昭胤系;黒3690)、博光(吉花系;黒8639)、第三栄光(栄光系;高310)、恒雄(気高系;高381)。五島地域で前田(栄光系;高224)、第五旭(吉花系;高346)、琴花(吉花系;高380)等が利用され、各地域の改良に大きく貢献してきた。

 昭和46年以降、これまでの肉量重点の改良方針が肉質重点へと見直され、兵庫県産種雄牛の導入による肉質の改良が進められた。この時期から県内で利用されてきた主な兵庫県産種雄牛は、平戸地域(北松一円)で華福(茂金波×玄廣土井;育113)、良金(茂金波×田森土井;高553)、福萩(森萩土井×秀正;育170)、義福(田森土井×茂内波;高642)、武福(田安土井×茂金波;育170)、康福3(安美土井×茂金波;育160)。壱岐地域で好国(勘好×竜重;育103)、第3西福(茂金波×但広橋;高587)、勝茅(茅森波×田安土井;育145)、正福(安谷土井×茂金波;育172)。五島地域で優一(勘麻×茂金波;黒10706)、治美(安美土井×茂金波;育206)等であり、平成4年に兵庫県から導入された牛若丸(谷福土井×菊照土井;原2542)は県内全域で現在も安定的に利用されている。
 肉質重視の改良方針に基づき兵庫県産種雄牛により改良が進められ、肉質については高い評価を受けるまでに至ったが、その一方で繁殖雌牛群の小格化が進み、体積(特に後躯)の充実を欠く母体が増加する傾向が見られるようになった。そのため、昭和50年頃からは肉質・肉量を兼備した経済的な肉用牛を生産するため県産種雄牛の造成に取り組み始めた。また、昭和60年以降は肉量・肉質両面の高い能力が期待される島根県産(糸桜系)種雄牛の導入を開始し、従来の但馬系、気高系種雄牛に加え種雄牛の三元配置体制へと移行してきた。
  昭和50年以降、県内で利用されてきた主な県産種雄牛は、良藤(良金
×公納;原361)、市幸(華福×片山;原603)、福富(華福×気高富士;原1336)、川幸(安福165の9×華福;原2688)、東末博(東平茂×第20平茂;原3710)、平茂晴(糸晴美×第20平茂;原3712)、雲仙丸(東平茂×康福3;原3887)、糸幸丸(北国7の8×糸晴;原4102)、勝21(平茂勝×第5平茂;原4101)、幸政(川幸×安福165の9;原4217)、勝乃勝(平茂勝×平茂勝;原4415)等であり、島根県産種雄牛は糸晴美(第7糸桜×賢晴;原2142)、桜安福(第7糸桜×安福;黒12728)、桜茂波(茂重桜×糸晴波;原3750)等である。

 中でも、平成14年に間接検定が終了した「平茂晴」は、その後の現場肥育で上物率が7割を越えるずば抜けた成績を収め、本牛の体積・均称に優れた種牛性も相まって、本県を代表する基幹種雄牛として位置づけられている。

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