就農後の経営安定の秘訣〜新規就農支援セミナー開催〜
                                                                  普及企画班 坂口主任技師


多様なルートを通じた新規就農希望者を対象とし、農業経営への意欲向上を目的に、平成18年7月18日〜11月26日の期間で計4回の新規就農支援セミナーが開催されています。

今回、2回目(8月22〜24日)の一貫として、8月24日に雲仙市で現地交流会が開催されました。

学校卒業後に先進農家へ留学研修をし、就農後、現在先進農家として活躍されている農家として、きく経営の吉田良一さんと肉用牛経営の大島忠保さんを普及センターから紹介しました。

今回、
島原半島出身の農業高校生6人を含む研修生17人が訪問し、就農のきっかけや経営作目の選定、組織活動の大切さ、経営技術について話を聞きました。

 【新規就農支援セミナー開催の様子】
 

まず、吉田良一さんのほ場で研修を行いました。

○農業大学校では、県内各地に仲間ができたのが大変良かった。
○きく栽培を始めたきっかけは、学校卒業後の農家留学研修によるものが大きく、父親とは異なる作目で経営を開始した。
○雲仙普賢岳災害で農業基盤を失ったが、この新天地(吾妻)で再開し、ここまでやってこれたのは、周囲の皆さんの温かさがあってこそだった。
○経営については、「頑張ったらがんばった分還ってくる」、「作って売る」だけではダメ、「自分だけ」という考えもいけない。海外との競合に打ち勝つには自分が率先して「求める」ことが必要と考える。
○施設整備は確かに資金が必要となる。しかし返済するために頑張ることが次のステップにつながる。家族に加え、常時雇用と研修生受入で現在の経営規模(70a)であるが、さらに規模拡大を図りたい。

と話されました。参加者からは作型や栽培技術、研修生の受け入れ、所属する出荷組合のことなどの質問がありました。

  
  【吉田良一さん(一番左)】      【研修生、従業員の皆さんと】
   
 次に、大島忠保さんの牛舎で研修を行いました。

○異業種就職を考えていたが祖父の勧めで農業の道を選び、学校卒業後に農家留学研修を行った。この時畜産にのめり込み、多くの仲間ができたことがきっかけで一気に30頭規模での肉用牛肥育を開始するに至った。
○自宅近くに牛舎を構えていたが、肉用牛一貫経営や放牧の技術を取り入れるため集約された農地に移転し、息子2人が就農するきっかけともなった。
○経営については、「必要な資格を取得することは経営の大きな武器になる」、人工授精師は勿論のこと、「受精卵移植」の技術が経営に大きく寄与している。
○家族10人の経営としては規模拡大が必要となる。肥育部門、繁殖部門と耕種部門での経営の部門分担を行っているが、経営安定のためさらに規模拡大を図りたい。

と話されました。参加者からは施設費用や出荷の状況、後継者の就農のことなどの質問がありました。
 
 【畜産で就農希望の高校生と大島さん】  【大島さんの牛舎で研修】
   

*次回(3回目)は、10月12日に開催されます。現在受講生を募集しておりますので詳しい内容は普及センターまでお問い合わせください。
☆ ホームへ