島原市新規就農者親の会を開催!
                                                    普及企画班 坂口主任技師

島原市では毎年多くの青年が新規に就農しています。

そのような青年農業者に意欲とやりがいを持って農業に取り組んでもらうためにはどうしたらいいか

家族の役割分担や後継者の研修計画、家族内での経営の話し合いなど、青年農業者の就業条件について

新規就農から3年以内の後継者がいる島原市の親の方を対象に、平成18年8月3日に意見交換会を開催しました。
  
 【島原農業改良普及センター 島田所長あいさつ】
 
  【島原市新規就農者親の会開催の様子】
  
まず、長崎県三会4Hクラブの森田新悟さんと田浦寿さんから、4Hクラブの活動紹介を行いました。

青年農業者が優れた農業経営者として成長するために4Hクラブが果たしている役割は、大変大きいものがあります。

信頼できる仲間をつくることにより農業技術、経営技術についての相談や自分の将来の経営改善ついて客観的な助言をしてもらうことで、経営改善意欲を高めることができます。

また、プロジェクト活動を通じて、課題の発見、解決方策の設定、実行、反省・評価、そして次の課題への挑戦という経営改善手法を身に付けることができます。

さらに、組織運営を通じて地域リーダーとしての自覚と能力を高めることができます。

長崎県三会4Hクラブでは、平成17年度のプロジェクト活動として地域課題をとらえ、「安全と美味しさを三会から発信〜秋冬だいこん特別栽培農産物生産実証への挑戦〜」と題して

今後産地としてさらにレベルアップを図るために、土づくりを重視した秋冬だいこんの特別栽培農産物生産の実証試験と、化学農薬を減らすために病害虫に強く優良な食味の品種選定試験を併せて行いました。

その実績について、新規就農者の親の方々に紹介し、4Hクラブ活動への理解を深めてもらいました。
    
 【プロジェクト実績発表 森田新悟さん】
 
 【4Hクラブの発表を真剣に聞く出席者】
 
次に、普及指導協力委員の門畑あや子さん(南島原市加津佐町)に、「後継者にとってやりがいの持てる就業条件とは」と題して、自分の経験を紐解きながら

親から経営移譲を受けた経過とその条件
後継者に農業に就いてもらうために何が必要か
家族の話し合いによる経営基盤の強化
そのためにみかん経営からばれいしょ経営へ転換したこと
そして後継者の就農
後継者にやりがいと意欲をもって農業に取り組んでもらうために家族経営協定を締結したこと
後継者の結婚、そして更に経営基盤を強化するために法人化したこと

などについて話していただきました。

門畑さんの話は出席者の心を捉える事柄が多く、適所で感動の声が上がっていました。
 
 【後継者のための就業条件について話す門畑あや子さん】
 

続いて、「我が家の就業条件」について意見交換を行いました。

お互いに、後継者について、給料を決めているか、何か仕事を任せているか、早起きの秘訣は、など就業条件の現状と今後の考えを交換しました。

出席者からは「他の家の状況や考えを聞いて参考になった」「今日のこと(研修会も含めて)を我が家の経営に活かしたい、家族で話し合って考えたい」との声が多数出されました。

今後、雲仙市南島原市での開催も予定しています。
 
  【 意  見  交  換  の  様  子 】
   
   

    

優秀賞「秋冬大根特別栽培実証への挑戦!

 

長崎県三会4Hクラブ  森田 新悟

 

T.目的


 三会地区の「島原雲仙農協島原市人参部会」は昨年日本農業賞を受賞しました。部会員全員がエコファーマーを取得し、化学肥料と化学農薬の低減をめざした栽培を実践しています。そこで、今後産地としてさらにレベルアップするためには、土づくりを重視した特別栽培の取り組みが必要だと考え、今回、秋冬だいこんにおいて特別栽培の実証試験に取り組みました。

 また、病害虫に強く、優良な食味の品種選定試験を併せて行いました。

 

U.方法


(1)耕種概要

  栽培圃場:安中基盤整備区(30a)

  播種日:10月12日

緑 肥:ネマキング 5/24播種、7/29すき込み


      防 除
                                                  施 肥 
     
 ※特別栽培基準

          肥料使用量(N成分量):6s/10a
        
農薬使用(成分)回数  :7回

   

   収穫日:1月13日

 

(2)栽培品種(6品種)

   NXBR862」「千都大根」「T468」「長型春づまり」「MK116」「役者千両(慣行)


V.結果及び考察
                                                      (各区平均)

 

  葉長(p)  根長(p)  根重(g)   糖度   NO3-

 NXBR862

  千都大根

  468

 長型春づまり

  MK116

  役者千両(慣行区)

  役者千両(特栽区)

    43.6                34.0                1140                   6.6           1365

    43.0                28.3                  640                   6.9           1625

    40.0                31.8                  860                   6.1           1850

  35.6             28.6               780                   5.3           1550

    35.8             27.4                  980                   5.3           1500

    37.2             30.4                  920                   6.6           1700

    35.4             30.4                1100                   6.5           1500

 

 @特別栽培区と慣行区は生育状況では、大きな差はなかったが、食味では特別栽培区が硝酸体窒素で少ない値となった。
    これは、施肥窒素量の違いが影響した可能性がある。

また、10〜11月の高温時期は、BT剤の適期利用により病害虫被害も抑えられたことから、秋冬だいこんの特別栽培実証は可能であった。

 

 A経費試算については、特別栽培区は慣行区と比較して肥料費で約3500/10aの減少、農薬費は農薬量は減ったもののBT剤の使用により約5500/10aの増加となり、経営全体では約2000/10aの増加となった。

しかし、特別栽培として有利販売ができ、s当たり0.3円の出荷単価向上が見込めるなら、産地として十分取り組める試算となった。

 

 B品種比較試験では、「NXBR862」が慣行の「役者千両」と比較すると、根長、根重、糖度ともに上回った。根揃いもよく、
    また身詰まりがしっかりしており、堅くて、選果においても傷つきにくく本地域において優良な品種と考えられる。

 

W.今後の課題


 今後、このプロジェクト結果を農協の部会や認定農業者の研修会などを利用して紹介し、秋冬だいこんにおける特別栽培の産地としての取り組みを提案していきたい。

 そのためには、以下のことが必要である。

 

 @今年はじめての取り組みであり、今後引き続き特別栽培の実証を重ねる

 

 A現在各農家に設置しているフェロモントラップ等を効果的に活用した、地域全体での適期防除の徹底(特に10〜11月の高温期)

 

 B有利販売のための産地ブランド化の強化

 

    C地域に適した優良品種の選定

☆ ホームへ