1.麦類
1)寒害技術対策 (1)霜柱の発生による根の浮き上がりが予想されるので踏圧の回数を増加する。 (2)凍霜害による幼穂の枯死を防ぐため圃場内排水路の整備と併せて土入れを実施し生長点が土中にあるよ うに管理する。
2.甘しょ
1)寒害技術対策 (1)貯蔵中のいもは、低温に合うと腐敗することがあるので、10℃以下にならないようにワラ囲い等で保温に努 める。また、屋外貯蔵の場合は、いもがまに冷水が入らないように注意する。
3.ばれいしょ
1)寒害技術対策 (1)冬作、春作ばれいしょの植え付け、マルチ張り作業はその地域での寒害発生を回避できる時期に行う。 また、寒害の恐れのある圃場は、種いもの腐敗防止のためやや深植えにする。
4.野菜
1)寒害(霜害)技術対策 〔共通〕 (1)ハウス、トンネル栽培の場合は、ビニール等の破損や隙間風がないか、ハウス栽培では、暖房機や二重カー テンなどによる保温が十分できているか点検しておく。 (2)ビニール、べたかけ資材被覆、マルチング等により地温の上昇を図る。 (3)生育初期における窒素質肥料の多施用を避ける等、健全な生育管理に努める。 (4)早まき、早植えを極力避ける。 (5)積雪による被害を受けやすい地域では、施設の破損、倒壊を防止するため、施設の点検に努め、必要に応 じて補強、破損か所の補修を行う。 (6)積雪時には、栽培施設内の温度を高め、積雪の落下を促進する。また、速やかに除雪を行う。 (7)被害が発生した場合には、欠株の補植、速効性肥料の施用等適切な肥培管理により、草勢の回復を図ると ともに、病害虫の防除を徹底する。 〔施設野菜〕 (1)低温と併せて日照量も不足している状況にあるので、同化養分不足を補うために、アミノ酸や糖類が入った 葉面散布を実施する。 (2)ハウス内温度確保のため閉め切った状態が続くと病害の発生を助長するので、循環扇、加温機があるハウ スでは、強制的な送風を行い湿度を下げるようにする。
5.果樹
1)寒害(霜害)技術対策 (1)収穫適期の果実は、低温襲来前に収穫するか、袋かけまたは防寒資材で樹冠を被覆し保温に努める。 (2)防風垣(網)を補強する。 (3)冷気の停滞する所では、防風垣の下枝を1m程度刈り上げ、風の流れを良くする。 (4)積雪による枝折れ、裂傷を防止するため枝を縄で結束する。 (5)積雪の場合は、早急に除雪に努め、枝折れ・枝さけが発生した場合は、くぎ、ねじ、ハウスバンド、ビニール テープ等で結合・誘引し、傷口に癒合促進剤を塗る。 (6)枝の損傷部分は切り口がささくれているため、ナイフで滑らかに削り、癒合を促す。 (7)ハウス中晩柑、びわでは、保温対策に努める。 (8)ハウスに積雪した場合は、内張りカーテンを巻き上げ屋根の雪を溶かす。また、必要に応じて除雪も行う。除 雪作業は危険を伴うので十分注意する。
6.花き 1)寒害(霜害)技術対策 〔共通〕 (1)ハウス栽培の場合は、ビニール等の破損や隙間風がないか、暖房機や二重カーテンなどによる温度管理が 十分できているかを点検しておく。 (2)低温による開花遅延が懸念される品目(キクなど)については、暖房機等を利用し、適切な温度管理に努め る。 (3)生育初期における窒素質肥料の多施用を避ける等、健全な生育管理に努める。 (4)積雪による被害を受けやすい地域では、施設の破損、倒壊を防止するため、施設の点検に努め、必要に応 じて補強、破損箇所の補修を行う。 (5)積雪時には、栽培施設内の温度を高め、積雪の落下を促進する。また、速やかに除雪を行う。 (6)被害が発生した場合には、欠株の補植、適切な肥培管理により草勢の回復を図るとともに、病害虫の防除を 徹底する。
7.茶
1)寒干風害技術対策 (1)防風垣(網)などを整備する。特に幼木園では防風作物のソルゴーを刈り揃え、立ち枯れ状態でうね間に残し 防風垣に利用する。また、低温に対しては、条間に敷き草を厚めに敷き株元の保温に努め、凍害による幼木 樹の幹割れを防ぐ。 (2)寒干害(青枯れ)に対しては、うね間の敷草などを事前に行って土壌の乾燥や地温の低下を防ぐ。 (3)機械油乳剤を散布する。季節風の強い所では、茶株面の直接被覆と組み合わせる。(機械油乳剤は赤焼病 を助長する場合があるので常発園では使用を控える。) (4)積雪時には、茶株面の雪は払い落とさず、自然融解に任せる。 多量の積雪が予想される場合は、降雪前に茶株面を直接被覆して枝を絞り、樹形の乱れを防ぐ。多量の積 雪の場合は除雪する。樹形の乱れは春整枝時期に剪除する。 (5)赤焼病の発生がある場合は、初期にカスガマイシン・銅水和剤で防除する。 青枯、赤枯の被害が発生した場合、春整枝時期にせん枝で除去するのでそれまでは現状を維持し、防寒 対策を継続する。
8.畜産
1)寒害技術対策 〔家畜飼養管理対策〕 (1)給水施設の凍結を防止する。また朝・晩に凍結確認・点検を行う。 (例)・パイプを断熱資材(発泡スチロールなど)で包む。 塩化ビニールパイプは、「黒色ポリパイプ」に取り替える。 (2)畜舎のすきま風を防ぎ保温に努めるが、換気に留意する。 また日光が当たる側は可能であれば、側壁、屋根の一部を日光が入る透明の「ポリカーボネート波板」に 替えることも有効。 (3)敷料は多めに行い、湿った敷料は早めに搬出する。 (4)特に3カ月令までの子牛は敷料を多くし、子牛房の一部に電熱球(豚用コルツヒーター、投光器など)を下げ て保温や保温箱の作成設置など保温対策を組み合わせる。なお、設置の際は火災など安全面には十分留 意する。 (5)子牛の防寒、下痢予防に手作りベストや保温ジャケット、オーバー(市販品もある)の使用も有効。 (6)母牛は「昼間分娩法」(朝6時から夜9時までに8割を分娩させる方法)を行い、深夜・夜明け分娩による事故 を防止する。 「昼間分娩法」とは分娩2週間前から分娩するまで、1日分のエサを夕方1回のみに給与する。 給水は自由、朝にエサが残っている場合は取り除く。
〔飼料対策〕 (1)寒害時の刈り取りは避け、生育が回復してから行う。 (2)発芽が悪い時は、早めに追播又は播き直しを行う。 (例)・発芽不良や春の飼料不足のため、12月以降に播種する場合は、極早生えん麦を2月下旬に播種量 10kgで散播すると5月下旬から6月上旬に収穫できる。 (3)生育が悪いときは、暖かくなってから追肥を行う。 (4)寒害に強い草種(イタリアンライグラス等)を選択する。 (5)粗飼料の不足に備えて、稲わらや、その他貯蔵飼料を十分確保しておく。
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