寒波に伴う農作物の事後技術対策について(3月)
本日、平成22年3月10日に寒波が襲来し、寒(霜)害が発生する可能性が高いので、今後の気象情報に十分注意して、下記の寒(霜)害技術対策指導をお願いします。
また、各関係機関におかれましては、防災無線などの広報を通じて、周知を図って頂きますようお願いします。
記
1.甘しょ
(1)貯蔵中のいもは、低温に合うと腐敗することがあるので、10℃以下にならないようにワラ囲い等で保温に努める。また、屋外貯蔵の場合は、いもがまに冷水が入らないように注意する。
2.ばれいしょ
(1)寒害を受けた場合でも、新芽や新葉の再生をみたら、液肥の葉面散布を行い回復を図る。また、後期の生育を健全にするために疫病等の防除を心がける。
3.野菜
〔共通〕
(1)被害が発生した場合には、欠株の補植、葉面散布等適切な肥培管理により、草勢の回復を図る。
(2)風、凍傷害等による傷口からの病害の発生が懸念されるので、天候回復後速やかに殺菌剤の散布による予防を図る。
4.果樹
(1)防風垣(網)を補強する。
(2)冷気の停滞する所では、防風垣の下枝を1m程度刈り上げ、風の流れを良くする。
(3)積雪による枝折、裂傷を防止するため枝を縄で結束する。
(4)積雪の場合は、早急に除雪に努める。
(5)寒害を受けやすいびわ園での袋かけは、通常の袋の上にアルミ蒸着袋を重ね掛けするなど、幼果の保温対策に努める。(この場合、気温の上昇とともに障害果が発生しやすくなるため早めに袋の切り替えを行う)
(6)ハウスに積雪した場合は、内張りカーテンを巻き上げ屋根の雪を溶かす。また、必要に応じて除雪も行う。除雪作業は危険を伴うので十分注意する。
(7)霜害を受けた場合、なしでは残花の着果率を高めるため人工受粉を徹底する。ぶどうでは、主芽が被害を受けた場合、副芽を利用する。
5.花き
〔共通〕
(1)ハウス栽培の場合は、ビニール等の破損や隙間風がないか、暖房機や二重カーテンなどによる温度管理が十分できているかを点検しておく。
(2)低温による開花遅延が懸念される品目(キクなど)については、暖房機等を利用し、適切な温度管理に努める。
(3)生育初期における窒素質肥料の多施用を避ける等、健全な生育管理に努める。
(4)積雪による被害を受けやすい地域では、施設の破損、倒壊を防止するため、施設の点検に努め、必要に応じて補強、破損箇所の補修を行う。
(5)積雪時には、栽培施設内の温度を高め、積雪の落下を促進する。また、速やかに除雪を行う。
(6)被害が発生した場合には、欠株の補植、適切な肥培管理により草勢の回復を図るとともに、病害虫の防除を徹底する。
6.茶
(1)防霜ファンや間接被覆の活用を図る。
(2)一番茶芽に霜害が発生した場合には、二葉開葉未満の被害や葉先程度の軽い被害の場合は放任しておく、二葉開葉期以後で摘採生葉の中に霜害の被害芽が混入する恐れのある時は、すみやかに被害芽のせん除処理を行う。
(3)被害を受けた茶園で、芽出し肥を施用してなかった茶園や、摘採が大幅におくれる茶園は、芽出し肥や追肥分の速効性窒素肥料を直ちに施す。
(4)被害を受けた茶園では、カンザワハダニ、赤焼病の被害が増大するので初期防除を徹底する。
7.畜産
〔家畜飼養管理対策〕
(1)給水施設の凍結を防止する。また朝・晩に凍結確認・点検を行う。
(例)・畜舎外に露出している塩化ビニールパイプは土中30cm以上の深さに埋める。
・パイプを断熱資材(発泡スチロールなど)で包む、塩化ビニールパイプは
「黒色ポリパイプ」に取り替える。
(2)畜舎のすきま風を防ぎ保温に努める。また日光が当たる側は可能であれば、側壁、 屋根の一部を日光が入る透明の「ポリカーボネート波板」に替える。
(3)敷き料は多めに行い、湿った敷き料は早めに搬出する。
(4)特に3カ月令までの子牛は敷き料を多くする、子牛房の一部に電熱球(豚用コルツヒーター、投光器など)を下げる、また保温や保温箱の作成設置など安全面には十分注意して保温対策を組み合わせる。
(5)子牛の防寒、下痢予防に「手作りベストや保温ジャケット、オーバー市販品5〜5.5千円」の使用も有効。
(6)分娩予定日が3月から4月の母牛は、「昼間分娩法」を行い、深夜・夜明け分娩による事故を防止する。
「昼間分娩法」とは朝6時から夜9時までに8割を分娩させる方法で、分娩2週間前から分娩するまで、1日分のエサを夕方1回のみに給与する。給水は自由、朝にエサが残っている場合は取り除く。
(7)肥育牛舎、豚舎はアンモニアなどの発生があるので換気等に努める。
〔飼料対策〕
(1)寒害時の刈り取りは避け、生育が回復してから行う。
(2)生育が悪いときは、追肥を行う。