|
1.ねらい
露地びわが安定した収量を確保できない理由の1つとして腐敗果の発生があります。果実腐敗の主な原因は灰斑病菌と炭疽病菌であり、長崎県果樹試験場の試験により開花期の降雨によって伝染よることがわかっています。このことから、「花に雨が当たらないようにすれば、腐敗果の発生が減少する」と考えられたため、現在遊休施設となったハウスの天井部分だけにビニールを被覆した展示圃を設置しました。
2.結果
天井部被覆栽培区では収穫時期が2〜3日程度早くやや小玉傾向にあるものの、収穫後7日目の貯蔵調査結果での腐敗果発生率は2.5%と露地栽培区の約半分でした。
一方、露地栽培区では収穫時に5%の果実が袋内で既に腐敗しており、その後7日目の貯蔵調査結果では正常果が62%と商品価値の低さが目立ちました。
このように、開花期にビニールを被覆し降雨の影響を軽減させることで、腐敗果発生率が大幅に低下することが実証できました。
3.課題
@実証データが少なく、継続した調査が必要。
A突風時の天井ビニール破損・損傷に対する検討が必要。
B急斜面や老朽化によりビニール被覆が危険な遊休施設が多い。
4.農家への普及
展示圃成績と試験成果を基に果樹試験場との連携で勉強会を開始し、生産者に対して腐敗果防止への意識を高めることができました。
千々地区では、この展示圃の結果をうけ、新たに2名が屋根掛けびわ栽培に取り組む意向を示すなど、今後の取り組みが期待されます。 |