マーコットに代わる中晩柑新品種「せとか」の実証展示圃成績

<せとかの来歴及び特性> (清見×アンコールNO2)×マーコット

 樹勢は中程度で結実性良好、成熟期は1月下旬〜2月上旬、果実重は200g程度。

 剥皮は比較的容易、ほぼ無核、糖度13〜14度と高く、食味は濃厚。

 

<展示圃設置場所>   松浦市志佐町

1.事例場所の概要
 松浦市は長崎県北部に位置し、農家戸数1,284戸、水稲、肉用牛を主体とした農業が営まれている。温州みかんの栽培は63haと農家の高齢化により減少傾向にあるが、この志佐町池成地区では6戸の農家がマーコットの施設栽培(69a)を行い経営の安定を図っている。
2.背景・指導・ねらい
 マーコットは導入から20年以上経過し、高樹齢による樹勢の低下が見られ、小玉果による収量の低下で、収益があがっていない。
そこで、マーコットに代わる有望な新育成品種について生育や果実の特性を調査し現地での普及性について明らかにする。
3.具体的データ
(1)情報の内容・方法・特徴
  1)展示圃面積      5a(マーコットハウス内)
   2)植栽実施年月日    平成10年3月15日
   3)中間台木品種       マーコット
   4)中間台木樹齢       11年生

                        平成15年1月9日撮影

(2)成果
  1)調査結果
    樹勢:中、着花程度:中、新梢発生程度:やや多
    収穫日:1月27日
    収量(1樹平均):果数73個、重量20.39kg、1果重279g
    品質:平均糖度(Brix) 12.5、酸含量(g/100ml) 1.60、着色程度(カラーチャート値)7.7、浮皮発生なし
    階級別割合:

2L以上

 L 

 M 

 S以下  

 39.0%

 46.6%

 11.0%

 3.4%

 

 

  2)調査結果の概要
  ・着花は中程度であったが、幼果期の高温により生理落果が多く、着果は少なかった。
  ・果実自体はL玉以上が85%以上と多く大玉生産ができたが、高温による奇形果が目立った。
  ・品質は昨年並み(H13 糖度12.4、酸含量1.76)ではあるが、食味は良好であった。しかし、樹体内で品質のバラツキが見られる。
  ・果皮色は、果頂部で8.4(カラーチャート)と良かったが、外成り果については果皮色の退色が見られた。
  ・トゲによる傷果が多く見られ、良品以下が多かった。
(3)留意点
 ・大玉で着色も良いため、農家の関心は高い。
 ・完熟までおくと酸含量は低下するが、翌年の着花量への影響があると思われる。
 ・ドゲの除去が課題。

着果していない枝にはこんなに長いトゲが有ります。

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