口蹄疫に係わる埋却作業演習を実施しました

 

 去る平成22年7月6日に佐世保市の県有地において口蹄疫の発生を想定した埋却作業の演習が行われました。
 今回の演習は県北地域口蹄疫警戒連絡会議(本部長:県北振興局長)主催で実施され、国や県の各機関、市町、社団法人長崎県建設業協会各支部、JAながさき西海、県北部農業共済組合から100名を越す参加があり、口蹄疫に対する意識の高さが感じられました。  

 以下に作業の様子を説明します。(掲載した写真は簡略化した作業があるということをご理解願います)

 奥のテントが防疫作業員集合場所、手前が発生農場の仮設テントという設定です

  

準備


まず集合場所にて防護服を二枚重ねで着用します。この時に所属や氏名をマジック等で書きます。 

用意されたサンダルに履き替えて、農場近くのテントに移動し、手袋(二枚重ね)、ゴーグル、マスク、長靴を装着します。
さらに手足の隙間をガムテープでふさぎ完全防備で作業に望みます。(防護服の1枚目は長靴の中に、2枚目は外に出すと靴擦れを防ぐことが出来ます)
また、班長等の役割分担がわかるようにスプレー等でマーキングします。

 


 殺処分した家畜の消毒風景です。

 消毒手順は

 荷台の消毒→ブルーシートの被覆→家畜等の積み込み→消毒→ブルーシートでの包み込み→消毒→新たなブルーシートで上から被覆後、ロープで保定→消毒で行ないました。

 発生農場から外に出る際にも車両全体を消毒して、農場外にウイルスが漏れ出すのを徹底的に防ぎます。(今回はフレコンバックという特大の袋を擬似家畜や埋却物と想定しました。)

 

 次は埋却作業です。(今回は地元建設業協会のご協力により、前日に掘削作業を実施しています。穴の大きさは底面で縦4m×横5m、深さ4mになります。) 
 なお、今回は底面のみ消石灰を散布しました。(本来は全面に消石灰を散布します。)

 

 次に埋却溝を覆うため、二枚のブルーシートを設置しました。
 ブルーシートが浮き上がると破れたり、液状物が滲みだす可能性があるため、穴の四隅やシートが重なった部分を土嚢で固定しました。(吊り下げのロープはシートの穴ではなく、小石等で絞りを作り、そこにまき結びなどで縛っています。)      

   次に埋却物の投入です。
 クレーンにフレコンバックを吊り下げ、埋却溝へ投入しました。
 フレコンバックは人が中に降りてはずし、今回はバケット一杯分の土砂と消石灰を上から散布しました。
(実際は擬似家畜のほかに堆肥や飼料など農場内埋却物も一緒に埋却します。また土砂はある程度の高さまで被せますが、今回は作業簡略化の為、バケット一杯分としています。)
 
 最後に周囲のブルーシートを折りたたみ、上から新たなブルーシートを被せ、密封します。
 その後、土砂、消石灰を1回散布しました。
 最後に右のような発掘禁止の看板を立てて、作業は終わりです。(本来は埋却溝を完全に土砂で埋めてしまい、途中何度か消石灰を散布します。)

 

 

 作業終了後の消毒作業です。
 作業員は口蹄疫ウイルスで汚染されているため、埋却地を出る前に全身、靴底を消毒し、着ている防護服等をすべて脱ぎ捨て、農場近くの仮設テントに向かいます。

 発生農場の仮設テントでは、靴はサンダルに履き替え、作業員集合場所まで移動します。また、新たな防護服を着用します。

 作業員集合場所では足元とサンダルを消毒し、防護服は持参した衣類に着替え、すべての作業が終了となります。
(移動に車両等を使用する場合は乗車前にもサンダルを消毒します。)

 今回の演習では小規模農家を想定した作業であったにもかかわらず、約2時間近くかかりました。その間、作業員は防護服をずっと着たままであったため、暑さやゴーグルの曇り、作業時の動きにくさなど、想像以上の重労働であったとの感想でした。 
しかしながら、関係機関が一緒に口蹄疫が発生した際の防疫作業を確認し、万が一、口蹄疫が発生すればこんなにも大変
だということを実感し、口蹄疫を本県に絶対入れないという意識に繋がり、非常に有意義な演習となりました。